sanyomomotaro2009-03-02

おかやま山陽高校 第61回卒業証書授与式

 この春、本校を巣立っていく223名の卒業生諸君、どうか、明るく、たくましく、前向きに、そして、なによりいつもニコニコしながら幸せな人生を送ってください。
 卒業生の保護者の皆様、おかやま山陽高校教職員一同を代表しまして、改めて3年間のご支援に御礼を申し上げます。至らぬ点も多々あったかと思いますが、今後とも、おかやま山陽高校に対し、暖かいご支援とご指導を賜りますよう、よろしくお願いします。




2月21日 ルーリン彗星予備観測会

 まもなくオーオープンするおかやま山陽高校ようしょう山天文台にて、ルーリン彗星の予備観測。参加したのは、情報科学同好会の5名、といいたいところですが、ホカ弁を食べながら話をしているうちに、1名の1年生が天文好きだということが判明。
 早速、天文同好会部長に任命。E君、よろしくお願いします。
 肝心の星空は、なかなかすっきりしませんでしたが、何とかルーリン彗星の淡い姿を捉えることに成功。下山後、保護者の方のお迎えを待つ間、校庭でも夜空を見上げていたのですが、視力のいい生徒は肉眼でも見えたそうです。若いっていいなあ。



2月26日 表彰状伝達式&卒業式予行

 今年は223名の卒業生に対し、実に延べ300枚以上の表彰状を渡すことができました。
 皆さんの活躍、素晴らしかったです!
 それにしても、今年の表彰伝達式、なんかいつもと雰囲気が違う・・・。
 なんというか、とても落ち着いているのですよ。
 これは明日が楽しみだなあ、と先生たちと期待したのでした。
 夜、空手道部の保護者の皆様にご招待いただき、卒業生および卒業生保護者の慰労会に出席させていただきました。
 毎年のことですが、ここで、卒業生たちは、3年間、溜めに溜めた思いを、一気に吐き出して語ってくれます。最初から最後まで、涙、涙、涙。
 ある女の子は、泣きすぎて、お腹が痛くなったなんて言ってましたが、大丈夫だったでしょうか。
 いつまでも名残尽きない夜でした。



2月27日 第61回卒業証書授与式

 今年の卒業式ですが、ほんとうに驚かされました。
 どこをとっても、実に素晴らしかったのです。
 まず、国歌斉唱。
 まさにフルボリューム、みんな、一生懸命、声を出して唄ってくれました。こんなの、いままで聞いたことがありません。
 ここで1ビックリ。
 続いて、卒業証書伝達。
 会場は静まり返り、水を打ったようでした。
 そして、校歌斉唱。
 張り裂けんばかりの絶唱
 これで2ビックリ。
 送辞、答辞ともに、よく練習していました。特に答辞を述べてくれた元生徒会長のS君、本当に素晴らしかった。
 式が終わりに近づくにつれ、あちこちで顔をくしゃくしゃにして涙を流す卒業生の顔が見られました(壇上からは何でもよく見えるのです)。
 式が終わり、卒業生退場。
 各科・コースごとに、笑顔で、涙顔で、会場を後にしていきます。
 そして、最後のホームルーム。担任の先生から、最後の贈る言葉
 12時半ごろ、いよいよ最後の送り出し。
 天気は、あいにくの小雨。
 事務室前の階段で、吹奏楽部が心をこめて、卒業生に送る演奏をしてくれます。
 その前を、卒業生たちが、胸を張って、あるいは、照れくさそうに、校舎を後にします。
 と言っても、本番はこれから。
 前庭では、雨にもかかわらず、大勢の後輩たちが先輩たちを見送りに来てくれています。ボタンだけでなく、ネクタイまで取られて、『ちょっと生徒指導室まで』と言いたくなるような風体にされた卒業生たち。でも、今日だけはOKです。今日ネクタイがないのは、人気者の証しです。
 今年の卒業式、なんというか、本当に名残惜しく、いつまでもいつまでも、前庭から人が去ることがありませんでした。
 式終了後、校長室で式の反省事項について話し合っていたところ、ちょうどある中学校の校長先生からお電話をいただきました。
 「今日の式、本当に素晴らしかったですよ。つきましては、参考にしたいので、ぜひともビデオをダビングして送ってもらえませんか」。
 これで3ビックリ。
 いやいや、そこまでお褒めいただいて、ほんとうに恐縮です、と、喜んでお送りさせていただきました。
 さて、夕方からは、恒例の名物行事、保護者会評議員会の『3年生保護者を送る会』。
 今年は倉敷アイビースクエアが会場。
 本当に楽しく、そして、すこしさびしい、いい会でした。
 ある保護者の方が言われた言葉が印象的でした。
 「最初、評議員を引き受けたときは、正直『めんどくさいなあ』と言う気持ちが強かったのですが、その後、評議員会で知り合えた皆さんとの時間がとても楽しくなり、今この瞬間は、皆さんと一緒にいられる時間が、刻一刻と終わりに近づいているのが本当にさびしいです」。
 本当に3年間、お疲れ様でした。そして、これからもよろしくお願いします。
 この日は、おかやま山陽高校の校長でよかった、と心から思える一日でした。
 卒業生諸君、そして、保護者の皆さん、ほんとうにありがとうございました。



2月28日、29日 ルーリン彗星観測会

 台湾の最新鋭天文台が発見したルーリン彗星の観測会です。
 初日の28日、天候は曇り。
 でも、やります。
 まずは遙照山ホテルさんのレストランで生徒たちと腹ごしらえ。カレーライス。辛くて美味い。スタッフの方からの、「いくらでもおかわりしてくださいね」とのありがたいお言葉に、ある先生は3杯食べたとか食べなかったとか。
 午後7時半、ホテル敷地入り口のおかやま山陽高校ようしょう山天文台にて、スタンバイ。
 機材は、機械科特製の「インターネット天文台」、そして、この日のために新たに購入した口径10cm倍率25倍の大型双眼鏡。ドームの中の20cm屈折赤道儀も準備OK。
 8時ごろにはお客様も大勢来られました。
 が、この夜、結局、ルーリン彗星は我々にその姿を見せてくれることはありませんでした。わざわざ来てくれたちびっ子たちには、辛うじて見えていたシリウスを望遠鏡で見ていただきました。
 そして、リベンジ。
 予備日の3月1日。
 この日はホカ弁で腹ごしらえし、いざ山頂の天文台へ。
 午後7時半。東の空はまだ曇っている。
南を見ると、おお、オリオン座がきれいに見える。
 何の気なしに、望遠鏡にデジカメ(EOS Kiss)を装着し、自動ガイドで5分ほど露出してみる。
 何じゃこれは!

 薄い雲のせいで多少かぶってはいますが、みごとなオリオン大星雲!
 こんなに簡単に撮れていいものか?!
 いや、もちろん、コンテストなんかに出せるレベルとは全然違いますよ。でも、「何の気なしに」、「やってみっか」程度で、チョイチョイでこれですよ。
 技術の進歩はすごい!これなら、ルーリン彗星が見えたら、確実に撮影できそうです。
 午後8時。
 念願の東の空が晴れました。
 まずは双眼鏡を向ける。
 見えた!
 一週間前とほぼ同じ明るさでしょうか。ただ、前回より、中心部が明るい気がします。
 みんなで代わるがわる見ました。
 だんだん時間が過ぎ、9時を回る頃になると、全天、ほぼ快晴に。
 ルーリン彗星も、いよいよはっきりくっきり。
 20cm屈折望遠鏡に高性能接眼レンズをつけて覗くと、尾まではっきり見えます。
 こうなれば撮影しかない。
 デジカメで撮影し、その場で液晶画面で確認、ピントやフレームを直し、また撮影。フィルム時代には考えられない、お気楽極楽、ストレス無しの撮影スタイルです。
 で、ものにした画像が、・・・これです。

 まっすぐ伸びたダストテイルが美しいでしょ。口径75mm、焦点距離360mm、露出時間は5分です。もう少し露出時間をかけても良かったかもしれませんね。でも、大満足。
 実は今回、20年ぶりに天体写真を撮ったのですが、いちばん熱心にやってた頃でも絶対撮れなかったような写真が、こんなに簡単に撮れるなんて・・・。技術は進歩しているんですね。
 というわけで、おかやま山陽高校ようしょう山天文台、オープンいたしました。
 今後は、できるだけ地域の方にも活用していただけるような利用方法を探っていきたいと思っております。ご期待ください!
 天文同好会もできたことだし(部員は部長一人だけだけど)。