第60回おかやま山陽高校卒業証書授与式

 式当日は、朝から卒業生の門出を祝うかのような好天に恵まれました。
 この日、おかやま山陽高校を巣立っていった卒業生は312名。
 3年間、あっという間だったと思います。
 今年の卒業生で、素晴らしかったこと。
 それは、3年間皆勤賞で表彰された73名、精勤賞(欠席3日以内)で表彰された43名、合計122名もの生徒が表彰対象となったことです。
 これはおかやま山陽高校史上、新記録だそうです。
 生徒たちのがんばりもさることながら、保護者の皆様にも並々ならぬご協力を頂戴した賜物と感謝しております。
 一方で、3年間、いろいろなことで悩んだり、苦しんだりしながら、やっと卒業までこぎつけた、という生徒たちがいます。ここまでがんばったことが、それ自体、ほんとうに素晴らしいと思います。応援してくださったいろいろな方々、ほんとうにありがとうございました。
 式後、一緒に苦労した(と我々は思っているのです)何人かの生徒が、挨拶に来てくれたときは、涙がこぼれそうになりましたよ。
 本当に、君が今日この場にいてくれてよかった、心から思いました。
 これからの人生、いろいろあるでしょうが、おかやま山陽高校はいつまでもこの地にあり続けます。
何かあったら、いつでも遊びに来てください。




空手道部、感動の「送る会」

 今年も、卒業式の前夜、おかやま山陽高校空手道部の卒業生を送る会にご招待いただきました。主催はおかやま山陽高校空手道部保護者会です。
 この会は、卒業生が、3年間応援してくださった保護者の方、監督の先生たちに感謝を表す場でもあるのです。
 卒業生一人ひとり、そして、もちろん保護者のかたがたから、スピーチをいただきます。
 このスピーチでは、毎年、3年生たちが、心のうちに秘め続けてきた様々な思いを語ってくれます。
 今年の卒業生は男子7名。
 実は、その中の2名が、昨年、最愛のお母様を亡くしました。
 わずか17歳でお母さんと永遠のお別れをする。ほんとうに想像を絶する悲しみだったと思います。「なぜ、空手道部の子ばかり」と監督の先生たちは悔しがっていました。
 一人のスピーチの中での「昨日までウザイと思っていたお母さんが、自分にとっていかに大切な人だったか、亡くなって初めてわかりました」という言葉。悲しさが沁みました。
 でも、彼らは、それを乗り越え、あるいは、押し殺し、学校生活をがんばり、大会では素晴らしい活躍を見せてくれました。主将川口君の、火の国旗での、お母さんの遺影の前での4人抜きは、いまでも語り草です。
 2名とも、いまの自分ががんばれているのは、天国のお母さんが背中を押してくれているからだ、と感謝の気持ちを述べました。
 本当に良くがんばりました。それしか言えません。
 それから、保護者の皆さんは皆さん、「わが子ながら誇らしいです」と正直な気持ちを語ってくださいました。
 おかやま山陽高校に進学を決める際は親子、夫婦でけんかをしたり、反対された親御さんもおられたそうです。
 でも、3年間終わったいま、「おかやま山陽高校に通わせて、空手道部に入れて、ほんとうに良かった」と言ってくださいました。
 今年の空手道部3年生は、7名とも、それぞれがいい意味でとても個性の強いメンバーばかりでした。
 彼らなら、これからの人生、なにがあっても大丈夫、乗り越えられる、と断言できます。
 これからの諸君のさらなる活躍を、こころから期待します!