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高校生活もあとわずか! 卒業特別講座
おかやま山陽高校では、卒業を前に、社会で役に立つ「転ばぬ先の杖」を学んでもらいたい、という趣旨で、卒業特別講座を行なっています。
例年、第一日目は講演、第二日目はテーブルマナーを行ないます。
先週金曜日の講演は、中国労働金庫倉敷支店の平畑先生に、お金についてのお話をお願いしました。
特に今回は、お金に関する怖い話、気をつけなければならない話をお願いしました。最近では、就職する人だけでなく、学生にとっても、いわゆるねずみ講や、詐欺の問題は他人事ではなくなっています。
続いて、二日目の本日は、倉敷アイビースクエアにお邪魔して、西洋料理のテーブルマナーです。
おかやま山陽高校の今年の3年生は、調理科を除いて276名(調理科は別に、和洋中それぞれのもっと専門的なテーブルマナー講習を受けるのです)!
これだけの人数が一堂に会して講習を受けられるのは、倉敷アイビースクエアさんのフローラルコートしかないのです。
今日の生徒たちは、いくぶん、普段よりテンションが高いような気がしました。美味しいものをいただくと言うのは、それだけで楽しいことですからね。
サービスを担当されたギャルソンの中には、本校調理科を卒業された先輩の姿も。
生徒諸君、今日学んだことを、100%とは言いません、半分でも覚えていてくださいね(私だって毎年参加してますが、毎年、必ず何か忘れてますもん)。
そうすれば、いつか、大切な商談の席や、あるいは、将来を誓い合った人のご家族との会食で、必要以上に緊張することなく、お食事を楽しみながら、その目的を達成することが出来るでしょう。
おかやま山陽高校の卒業特別講座は、千にひとつの無駄もない、そうありたいと願って毎年行なっています
。
*写真:緊張と楽しさで変なテンションの生徒たち。サービス中のギャルソンは、調理科OBの湯浅さん。
ヨーロッパで印象に残ったこと。〜鴨が葱背負って・・・〜
今年の調理科のヨーロッパ旅行でいちばん印象に残ったこと。
その一。
個人的なことでまことに恐縮なのですが、短時間に2回、スリの鴨にされそうになったこと。
ただし、被害がなかったので、確証はありません。私の思い過ごしの可能性もあります。でも、ほんとうに、怪しかったのです。
1回目は、いわゆる『抱きつきスリ』。
パリでの自由研修時間中、ギャラリー・ラファイエット・デパートを出て、オペラ座の横あたりの横断歩道を渡っているときのこと。一人の男性が、私の足に「後ろから」つまづき、転びそうになりました(ここですでにおかしいですよね)。
「パルドン!」と軽く謝って通り過ぎようとしたところ、その男は、私の肩に手をかけ、なにやらフランス語でまくし立てます。どうやら、なぜこのようなことが起こったのか、身振り込みで説明しているようなのですが、私はフランス語が話せないので、よくわかりません。笑顔なので、怒っているのではないようです。
で、男はいったん、体を離しました。
私が歩き始めようとすると、男は、さらに肩を抱くようにして、またなにやら笑顔でまくし立てます。
ここに来て、あ!と気づき、私は財布が入っているジーンズの尻ポケットに手をやりました。幸い、この日はいていたジーンズの尻ポケットにはファスナーが付いていて、簡単に財布を抜くことは出来ません。
その瞬間、男は笑顔のまま私から体を離し、そのままどこかに行ってしまいました。
セーフ!
2回目は、『落し物詐欺』。
先ほどの怪しい体験からわずか30分後。私は、三越パリオペラ座店から、マドレイヌ寺院にむかって歩いていました。
すると、前方から一人の男が「オー」とか「アー」とか叫びながら歩いてきます。
歩道にかがんだ男の手元を見ると、大きなゴールドの指輪がありました。
私に向かって、笑顔でなにやら言ってます。
たぶん、「これ、ここに落ちてたけど、あんたのじゃないの?」とかなんとかでしょう。
ここまでベタだと、私もすぐにわかりました。ガイドブックにも載っている、『落し物スリ』の典型的手口です。
サイズを確認するために指にはめてみよう、などとやっているうちに、仲間が後ろからポケットの中のものを持っていくというやつです。
だいたい、昼の日中に、こんな大きなギンギラギンの指輪(カブトムシの幼虫くらいありました)が、路上に落ちていること自体、不自然じゃないですか。
よく似たパターンに、『ケチャップスリ』がありますね。「背中になんかついてますよ」というアレです。
これらを総称して、『親切スリ』とも言うそうです。
軽く睨んで、手振りで「俺は関係ねえよ」とやると、すぐにその男はいってしまいました。
しかし、わずか30分の間に、二回も鴨られそうになるとは・・・。私、そんなに簡単そうに見えますか?
自己弁護するわけではありませんが、実は私はこの日、お土産でパンパンになった買い物袋を手に提げていたのでした。買い物袋には、もちろん、マルに越のマーク。
普通ならロッカーにでも預けるのですが、コインロッカーはパリ全体で設置が禁止されているそうで、デパートにもなかったのです。
おまけに適当な私服。スーツを着ている時には一切こういうことはありませんでした。
いろんな状況から、当日の私は絶好の鴨に見えたのでしょうかね。なんか、落ち込みますわ。
二つ目は、次号で。