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モンゴルポレポレ紀行2007夏
その1 「短い夏」
今回のモンゴルポレポレ紀行では、時間軸とは関係なく、興味深かったことや気づいたことを、ランダムに記します。
ちょうど1年ぶりのモンゴルは、相変わらず夜でした。しかも、インチョン空港の離陸が大幅に遅れたため、夜中も夜中、真夜中でした。修学旅行で生徒を連れて行く際、これが最大の問題となるでしょう。なんとか、直行便を確保したいと思います。
で、一夜明けたわけですが、ほかの部屋に泊まったメンバーは、眠そうな顔。聞けば、一晩中、ホテルの裏の建築工事現場で工事をしていて、その音のせいでよく眠れなかったとのこと。
モンゴルは、冬が長い国です。しかも、マイナス20度の厳寒です。
ですから、何事をするにも、短い夏の間が勝負。
建物を建てるのも、短い間で突貫で仕上げることになります。
おまけに、モンゴルの人々は、ぎりぎりになって初めて燃えるタイプが多いんだとか(ギク!)。
だから、工事も、夜の間もかまわず、続けるんだそうです。
ただ、昼間は工事の音がしなかったのはなぜだろう?只単に、夜型の職人さんだっただけだったりして。
短い夏といえば、たとえば、ガイドのオドさん。この方は、モンゴルの日本語ガイドとしては特Aクラスの実力者としてランキングされているそうです。そんなオドさんに、
「オドさんは、夏の観光シーズン以外、何しているんですか?」と問えば、
「何もしていません」。
そうなんです、オドさんのクラスになると、夏の短い間だけの労働で、一年間、十分食べていけるんです。おまけに、ご兄弟はヨーロッパに留学中だとか。すごい、稼ぎ頭!
それから、モンゲニ学校の校長秘書のトヤ先生。この人も、学校が夏休みの間(2ヶ月間)は、ツアーガイドとしてアルバイトをしておられます(モンゴルでは当たり前なのだそうです)。
一方、生徒たちは、夏休みの間、実家の仕事の手伝いをするのです。ウランバートルから離れた地域の子どもは、学校の寮にから帰省し、牧畜などの仕事に携わります。
私たちが泊まったキャンプでも、子どもたちがたくさん、お手伝いをしていました。そして、稼ぎ時である夏が終わると、子どもたちは学校に戻るんだそうです。
短いモンゴルの夏、大人も子どもも、モンゴルの人たちは、一年分の仕事をします。
写真:子牛を追う遊牧民の少女。仕事は一人前です。