sanyomomotaro2007-08-30

赤銅色の月

 おかやま山陽高校では、8月28日の夜、県南某所の観測所にて、月食観測会を行いました。同行したのは、おかやま山陽高校情報科学同好会のメンバー、約10名。
 月食は「月蝕」とも書きますが、要は地球の影の中に月が入ってしまう現象です。
 月が完全に地球の影に入ってしまっても、地球の周りには大気がありますので、大気でかく乱・屈折された若干の光が、月にまで届きます。このとき、夕焼けと同じ原理で、赤い光のみが月まで届きます。
 だから、皆既月食は赤く見えるのです。
 そんな皆既月食を見ようと、山の上の観測所に登ったのですが、天気は微妙。雲のほうが若干、勝ってます。 
 それでも、雲の切れ間から覗く月食もまた乙でげす、というわけで、カメラを構えて粘ります。
 今回の月食は、上がってきたときにはすでに皆既に近い状態になっていますので、そもそもが暗い。おまけに、地平線近くは、見かけの大気の厚みが大きいですから、よけいに見にくいのです。
 それでも、午後7時すぎでしたか、赤黒い月が姿を見せてくれました。
 今回の月食は、地球の影のほぼ中心を月が横切るとのことで、皆既状態が長く続く(約90分間)のが特徴です。
 その後も隠れたり、現れたりで、かなりの長時間、それなりに楽しめました。
 どうも今回は星食(恒星が月に隠される現象)も同時に発生していたらしく、望遠鏡の視野には、いくつかの恒星が月の縁に引っかかっている様子が観察されました。
 ただ、残念なのは、写真があまりうまく取れなかったこと。観測が急遽決定したため、十分な観測機材の準備ができていなかったのが原因です。
 これは今後、おいおいと工夫して行きたいと思います。
 月食の写真は、おかやま山陽高校のHPの別の箇所でご紹介する予定です。いましばらくお待ち下さい。
 その代わりというわけではないのですが、ここでは、私が携帯電話のカメラで撮影した満月の画像をご紹介します。望遠鏡の接眼部に携帯電話を押し付けて撮影したのですが、意外ときれいに撮れるものでしょ?