性教育講演会


 本日、新入生オリエンテーションの締めくくりとして、産婦人科医師の河野美代子先生による性教育の講演会を拝聴しました。
 河野先生は、長年の産婦人科医としてのご経験から、若者の性が、とても危険な状態にあることを痛感されました。そして、その最大の原因が、彼らが性について、根本的に無知である、という点にあると確信されました。
 以降、先生は、ご自身の体験をもとに、全国の若者に、性の正しい知識を伝える活動を始められました。目的は、若者を取り巻く危険を少しでも取り除き、男性として、女性として、ほんとうに幸せな生活を手に入れる手助けができれば、と言うものでした。
3年前、おかやま山陽高校では河野先生に初めてご講演をいただいて以来、毎年、無理をお願いしてお越しいただいています。
 先生のお話は、とても具体的で、ストレートです。生徒たちも最初は苦笑いしながら聞いています。なにかと恥ずかしい年頃ですからね。
 でも、そのうち、いろいろな実例を交えてお話が進むに連れて、生徒たちの顔が真剣になります。
 先生のご講演のあと、毎年、生徒たちに感想文を書いてもらいます。どの生徒も、用紙にびっしり、ほんとうに真剣に書いてくれます。
 そして、そこには、「いままで、軽く考えていたけど、これからは自分の体をもっと大切にしたいと思う」という感想が、それぞれ自分の言葉で書かれています(それが借り物の言葉なのか、それとも自分で本当に思っているのかは、文面を見ればわかるものです)。
 教員として、なにより感服したこと。それは、河野先生の約2時間にわたるお話を、生徒たちがきちんと最後まで熱心に聞いたということ。
 2時間ですよ、2時間。
 お尻も痛くなったでしょうし、お腹もすいたかもしれません。途中、私語で注意された子もいましたが、その後は最後まできちんと聞いてくれました。
 これは、やはり、河野先生のお話の内容が本物であると言うこと、そして、先生の「是が非でもこれを若者に伝えなければならない」という信念と情熱が、なせる業だと思います。
 今日、先生のお話を聞くことができた新入生諸君は、本当に幸せだと思います。今日のお話の内容を絶対に忘れないで、将来、幸せな人生を歩んでほしいと願います。