sanyomomotaro2006-07-28

生石窯、ついに初窯びらき

 平成18年3月23日に落成式をしてからはや4ヶ月、生石窯の新しい窯がついに「初窯びらき」を迎えました。
 初窯とは、読んで字のごとく、新しく設えた窯ではじめて陶器を焼くことを言います。そして、初窯びらきとは、その初窯から焼きあがった作品を取り出すことをさします。
 新しく窯を設えるなんてことはめったにあるものではないので、初窯はそれ自体が縁起の良いものとされています。初窯で焼く作品には「左馬」と言って、漢字の「馬」の字を左右逆(鏡像)に書いたものを掘り込んだり、釉薬で絵付したりします。これがまた縁起がいいのだそうです。
 今回、初窯開きで焼きあがった作品にも、すべて左馬の文字が刻まれています。
 出来上がった作品を取り出してみると、どれもとてもいい焼き上がりです。とても面白い発色や、釉薬の溶け具合が出たものもあります。「これがホントに生徒の作品?」と思うようなものもありました。
 でも、ご指導の浅野先生によると、陶器というものは焼きあがった時点では決して本当の良さはまだ決定していないのだそうです。特に茶器は、使っていくうちに釉薬のひび割れに茶渋が入ったりしながら、いろいろと成長していくのだそうです。
 以前、浅野先生がある料亭ですばらしい抹茶茶碗を出され、思わず「いい茶碗ですねえ」と言いかけて、裏返してみるとご自身の銘が入っていたとか。「あの時、声に出さなくて良かった」と笑いながら教えてくださいました。まあ、陶器というのは、それくらい使っているうちに変化するものなのだとか。
 ですから、今回の初窯の作品たちも、使う人の気持ち一つですばらしい作品に仕上がっていく可能性を秘めているのだそうです。
作品を作った皆さん、おいおい、お手元に届くと思います。ぜひとも大切に使ってあげてくださいね。

*写真は、初窯の作品たち。奥にあるのが今回の窯。通称、R2D2。


暑い! 〜熱中症にご注意〜


 暑い!
 暑い!
 暑い!
 こんな日は、クーラーを止めて、映画「Do The Right Thing」などいかがでしょう。言わずと知れたスパイク・リー監督の出世作です。37度の猛暑の中、苛つきが積もり積もった不満に火をつけ、暴動にまで発展してしまうこの映画、クーラーの聞いた部屋で見てもいまいちピンと来ないでしょう。内容は硬派で、刺激も強いのですが、昂揚感とけだるさがない交ぜになった猛暑特有の雰囲気を、メリハリの効いた展開と演出で楽しませてくれます。
 で、暑いといえば、熱中症。これは気をつけなければなりません。高校野球の会場でも、救急車で運び出される人の姿を良く見かけます。
 熱中症は、初期の自覚症状が薄いことが多く、気がついたときには意識が遠のいていた、なんてことも珍しくありません。
 知り合いのお医者さんに教えてもらったのですが、熱中症の兆候の一つとして、手が震える、というのがあるのだそうです。特に、高温の中で肉体作業をしている最中、なんとなく手がピリピリした時は、熱中症の初期症状である可能性があるのだとか。おかやま山陽高校では、蒜山キャンプでの勤労体験時、生徒たちは鎌を使って草刈をするのですが、慣れない鎌を握っていて手がしびれたのかな、くらいに思っていると、危ないのです。これはいつも生徒に注意を呼びかけています。
 熱中症になってしまった時の対策は、涼しいところに横になり、水分補給と全身冷却。これしかありません。水分補給の際のコツは、塩分を一緒に補給すること。やはり、スポーツドリンクが一番。
ただし、このとき気をつけてください。いわゆるダイエット系のスポーツドリンク「風」飲み物は避けるべきなのだそうです。逆にミネラルや水分を体外に排出する可能性があるのだとか。
 やはり定番は日本生まれの「P」で始まるスポーツドリンクと、アメリカ生まれの「G」で始まるスポーツドリンク。他にも良いものはあるのでしょうが、とりあえずお医者さんたちはこれを勧めているようです。
 全身冷却は、氷枕や氷嚢にタオルを巻いたものを、両わきの下に挟むのがいいそうです。太い血管が皮膚直下を通っているので、効率よく全身を冷やせるのだそうです。
 ひどい場合は、すぐに病院に連れて行って、点滴。これ最強。スポーツドリンクを直接血管中に強制添加しているようなものですから。一瞬で楽になります。
 それほどひどくないようでも、出来るだけ早くお医者さんに見せてください。生兵法は怪我の元、です。
 最後に、意外と知られていないようですが、暑い季節にお腹を壊した(下した)とき、脱水症状を起こしてしまうことがよくあります。ひどい場合は、血液がどろどろになり、脳血栓を起こして命を落とすこともあるのです。
 お腹を下した時は、むしろしっかり水やスポーツドリンクを飲んで、排出された水分を補わなければなりません。その際も、スポーツドリンクの選び方には上と同じ注意が必要です。特にお年寄りや小さい子は、気をつけてあげて下さい。
 まだまだ夏はこれからが本番です。皆さん、元気にお過ごしください。