sanyomomotaro2006-03-28

春の風

 しばらくブログの更新が出来ませんでした。年度末、生徒は春休みでルンルンですが、教職員は新年度への準備で大忙しです。べつになにか大変なことがあったわけではありませんので、ご心配なく。
 それでは、前回からこれまでのおかやま山陽高校の出来事のうち、主なものをピックアップしてご紹介します。


3月18日
 この日、夕方、翌日のマイスターフェアの準備でハピータウンと学校を往復している時、テニスコートの脇あたりで、この時期独特の「春の匂い」が鼻をくすぐりました。通りがかった吹奏楽の生徒に「春の匂い、しない?」と問い掛けると、「はい。土の匂いですね」と笑顔で答えてくれました。ただそれだけのことなのですが、こういう季節の変化を敏感に感じ取っている生徒がいることがなぜか嬉しかった、平成18年、春の宵でした。
 あと、この日忘れてはならないのは、マイスターフェアの設営を手伝ってくれたサッカー部の生徒諸君。本当に助かりました。ありがとう!


3月19日 入学予定者登校日&マイスターフェア
 今年も、入学予定者の皆さんがおかやま山陽高校に登校してきました。みんな、初々しい。この日は、公立の合格発表の翌日で、公立を不合格になってしまってここにいる、という状態の生徒もいるわけです。そんな彼らのやりきれなさや不安を少しでも払拭できれば、と頑張ってくれたのが、吹奏楽部の諸君。すばらしいウエルカムコンサートを披露してくれました。最初は戸惑いからかまばらだった拍手も、最後の曲の後には大きなアプローズに。
 専願で喜びいさんでおかやま山陽高校に来た人も、そうでない人も、3年間、決して無駄にはさせません。キッチリ、面倒見させていただきます。一緒にがんばっていきまっしょい
 続いて、恒例のマイスターフェアin天満屋ハピータウン鴨方店。初日、イベントが目白押し。午後1時、3Fではお茶席が開始され、同時に、1Fではルフチュールのお菓子の販売が始まりました。新入生とその保護者の方々も、学用品購入を終えて続々ご来店され、なんと、史上初、7分間で完売御礼!あなた、7分間ですよ、7分間!
 午後4時半からは吹奏楽部の街角コンサート。1Fの布団やアイデアグッズの特売のワゴンを片付けていただき、拡大版で約30分。1階から3階まで、吹き抜けから見下ろす形で大勢のお客さんが聴き惚れました。
 学期の撤収の際に、警備窓口の方から、「テキパキしてて、凄いねえ。こんな高校生、初めて見たよ。おかやま山陽高校にはもったいないくらいだ」と、嬉しいのか、失礼なのかわからないような賛辞(?)を頂戴しました。
 3Fではデジカメ名刺コーナーやスポーツチャンバラ体験コーナーなどで多くの方が体験され、お茶席も盛況。
 この日の隠れた立役者は自動車整備部の諸君。水陸両用車やゼロハンカーの説明より、子どもに配るバルーンアートの制作に精を出してくれました。


3月20日 マイスターフェア二日目
 この日、お茶席は11時から開店。この日のメインはレザークラフト体験コーナー。開始前から電話での問い合わせをいただいたり、現場で開店待ちの方がおられたりした割には、珍しく材料がなくなるまで2時間以上かかりました。どうもこの日はお客さんが少なめだったようです。春のうららの快晴の休日だから、仕方がないかもしれません。
 それでも、機械科によるデジカメ名刺、自動車整備部によるバルーンアートなど、頑張ってくれました。ちなみに、デジカメ写真入り名刺を自分も作ってもらおうと思い、ふざけて後姿の写真を撮ってもらったところ、思っていた以上に後頭部がやばいことになっていることに気づいたのが、この日の最大のショック。
 この日、途中で会場を抜けさせてもらい、陸上の横山先生宅へ。なんでも古い卒業生がたくさん集まっているので、お互い顔を見せ合いませんか、とのお誘い。お邪魔してみると、みなさん、30台前半から後半で、会社経営から料理人、学校の先生まで、いろいろな方面で活躍しておられる方ばかり。魚の卸をされている方がもってこられた「前の日、瀬戸内海で上がった中で間違いなく最高の鰆(さわら)」をタタキでいただきました。気が遠くなりそうな美味さでした。現場に戻らねばならず、短時間でおいとましたのですが、「来年も集まる時はぜひ誘ってくださいね」との言葉は、社交辞令ではなく、私の美味探求中枢が言わせた、心の叫びです。
 撤収は空手道部の諸君。手馴れたもので、無事、終了。本当にありがとう。
 ご来場いただいた方の人数は、全体はわかりませんが、とりあえず、お茶席には二日間で362名の方々がご来店くださいました。本当にありがとうございました。


3月23日 生石窯落成式
 ついに陶芸教室、生石窯(おんじがま)が落成しました。(右上写真をご参照ください)
 当日は、前町長さん、市の教育長さんをはじめ、多くの方がご来賓としてお見えになり、盛大でにぎやかな式典となりました。
 記念植樹の後、マイスターの浅野先生のご指導で、「初ひねり」を行いました。取材に来られた地元ケーブルテレビのレポーター嬢たちも参加して、めいめいに茶碗や湯のみなど、器をひねり上げました。私も、食の細い次男がコーンフレークを食べてくれるように、ボウルを作ったのですが、装飾(恐竜のモチーフで作りました)に懲りすぎ、とてもじゃないが食器には使えそうもないものが出来上がりました。
 焼き上がりが楽しみな今日この頃です。
 この生石窯、岡山県産の良質の木材をふんだんに使用し、県から補助をいただいて完成しました。今後はマイスターの陶芸講座で利用するほか、一般対象の陶芸教室の会場として、また、囲碁サロンとして、近隣の方々にも活用していただきたく思っています。
 ご興味のある方は、おかやま山陽高校までご一報ください。


3月24日 チボリ公園 花車 納車
 以前、このブログでもご紹介した、倉敷チボリ公園からお預かりしていた花車の修理が完了し、納車となりました。
 エンジン周りは、整備士の資格を持った教員が主に担当し、すばらしいエンジン音が復活しました。生徒たちは、主に外装の修理・ブラッシュアップを担当してくれました。真鍮(しんちゅう)の部品が多く、これを誰がいちばんピカピカに磨き上げるかということで、おたがいに競争しただけあって、もう屋外には展示したくないほどの仕上がりとなりました。
 外板も鮮やかな真っ赤なペンキで塗りなおし、ワックスもかかりました。
 午後1時半、キャリーカーに積まれた花車がチボリ公園に到着すると、公園のスタッフの方々に非常に喜んでいただきました。
 チボリさん側の計らいにより、ブレーネン広場で納車式をしてくださいました。自動車整備部長のK君が修理箇所を逐一説明し、納品書をお渡ししました。
 かかった費用は、結局、材料費が39,000円。人件費は計上しませんので、一般の工場さんとは単純に比較できませんが、できるもんですねえ。
 今回はナンバーは取りませんでしたが、公園内を自走して異動することは出来るようです。走ってこそ車ですから、今後は何日かに一度は必ずエンジンをかけていただき、末永く走らせてやって欲しいと、生徒たちも願っております。
化粧直しが完了した倉敷チボリ公園の花車、ボンネットの目立つところに「おかやま山陽高校」のステッカー(これもチボリさんがオリジナルで作ってくださいました)が貼られています。是非一度、見に行ってください。


3月25日、26日 同友会「幹の会」研修会
 ここ3年ほど恒例になっているのですが、年に一度、中小企業家同友会の有志が集まって、宿泊研修会をしています。会場は湯原の岡山自動車工業専門学校(あと3日でいよいよ岡山自動車大学校になります)の研修所。メンバーは電機屋さん、歯医者さん、義足屋さん、コーヒー豆屋さん、バイク屋さん。
 この会に、今年はゲストとして、川埜龍三さんをお招きしました。結果、話、気持ち共に皆さんと非常に合ったようで、バイク屋さん(水陸両用車ヘルベンダーでお世話になった㈱パドックのO社長さんです)と、「いつか、二人で世界に2台しかないカスタムカーを作ろう!」と怪気炎を上げておられました。
 面白いもので、川埜さんの作品集を見て、義足屋さん、歯医者さん、バイク屋さんのお三方は、まったく同じ順番で同じ質問をされたのが面白かったです。すなわち、①素材、②型、③発想の順番です。芸術活動といえ、やはり、ものづくり。ものづくりに携わる者同士、通じ合うものがあるのでしょう。
 魅力的なメンバーと、内容の濃い話が出来る、これ以上、幸せなことはないですね。この夜は遅くまで、異業種・異視点・異国など、ふだん触れることができないさまざまなテーマについて、いろいろなお話を聞くことが出来、非常に有意義な研修会となりました。

この日の様子が川埜龍三さんのブログでも紹介されています。
http://ryuzo3net.exblog.jp/