生徒会役員選挙立会演説会
 実は、おかやま山陽高校の生徒諸君に対して、前々からひとつの希望を持っています。
 それは、生徒会活動をもう少し活発にしてほしいということです。もちろん、おかやま山陽高校の生徒会役員は、みんないい子ばかりで、すばらしい人選だと思います。でも、ほとんど全員が部活動中心の高校生活を送っていることもあり、なかなか生徒会活動に主体的に取り組むのが難しいと言うのが現状です。つまり、みんな忙しすぎるんです。
 私たちが高校生時代、たとえば生徒会総会など、生徒の手による一種のお祭りでした。各部が実績報告ということで、ステージ上でいろいろな演出の出し物をやります。運動部はそれぞれに伝わる芸を持っていて、毎年壇上でそれをやるのが伝統になっていました。同級生のE君がアカペラで歌う「兄弟仁義」が今も耳に残ります。また、ジャズダンス部の女の子たちのステージの際には男子生徒は熱心に声援を送ります。一方、女子マネージャーが多かった△△部は、他の男子生徒の顰蹙を買ったのか、生徒総会で「軟派だ」、「部活動より恋愛が主目的ではないか」などの批判が集中し、予算削減の緊急動議が出されたりします。で、次の日の放課後、わざとらしく中庭をランニングして熱心さをアピールする△△部員の姿が見られるわけです。
 ここまで行けば行き過ぎかもしれませんが、おかやま山陽高校の生徒会についていえば、もう少し活発でもいいのじゃないでしょうか。
 たとえば、おかやま山陽高校では、3年前まで、冬服のブレザーの下は、規定のベスト(男子はチョッキ)以外、着てはいけないことになっていました。しかし、それではやはり寒いということで、11月以降は規定外のセーターを着てよいことになりました。
 更にその後、Vネックのセーターのみ着用可能であったのが、ネクタイがちゃんと見えるならば、別に前開きのカーディガンでもいいんじゃないか、とのことで、カーディガンが解禁となりました。
 問題は、これらの改訂が、おかやま山陽高校の場合、すべて先生たちの発案で動いているということなのです。
もちろん、おかやま山陽高校にはいろんな規定があり、その中には絶対に譲れない(例:三無運動、携帯電話の校内持ち込み禁止、ルーズソックス禁止など)規定もあります。でも、先にあげたようなセーターの許可基準などは、それほど大きな規定ではありません。
また、なにより、先生があれこれ気をまわすより、本来、生徒自身が身近な問題として気づいて、希望なり要望なりを出すべき筋合いのものではないでしょうか。一時、政治の世界で「主婦感覚」という言葉が流行りましたが、この場合、「生徒感覚」とでも言いましょうか。
いずれにしても、おかやま山陽高校、もう少し生徒会に頑張って欲しいです。そして、生徒の立場でしか気づかないような様々な提案や意見を出して欲しいのです。おそらく、そこでは教員と生徒との間で多少の意見の対立や見解の相違はあるでしょう。でも、そうやって議論する中から、生徒も、先生もお互いに得るものがあるのではないかと、夢見ているわけです。
 週明けには投票です。その結果役員が決定しますが、彼らには任期中、精一杯頑張ってほしいものです。