クールビズ
 巷では官公庁を中心にクールビズが始まっています。おかやま山陽高校でも、今週からクールビズ対策を始めました。
 まず、教職員は、基本的にノーネクタイ・ノー上着です。もちろん、寒暖の感じ方には個人差がありますので、ネクタイをする人も、上着を着る人もいます。また、進路課など、お客様をお迎えする立場の者は失礼のない格好をします。
 校長を始めとする管理職は、むしろ積極的に涼しい格好をしたいと考えています。あらかじめご了承ください。
 これにあわせて、生徒たちも、これまでは夏服期間中、長袖を着たいという生徒については、必ずネクタイを着用することとしていましたが、これもノーネクタイでも可、ということになりました。ただし、その場合、第一ボタンまでは開けてもいいですが、第二ボタン以下はきちんと留めること。また、袖を捲り上げてもかまいませんが、伸ばす場合にはきちんと袖のボタンを留めることと、としています。
 ご家庭でもご理解いただければ、と思います。
 現在、クールビズはまだまだ浸透途中のように思えます。しかし、今後、エコに関心のある企業が中心となって、PR手段の一つとして積極的に推進していくことになると思われます。そうなれば、人前に出る立場の人、お客様をお迎えする立場にある人ほど、むしろ積極的にクールビズを実践していく必要があるのかもしれません。


清流の蛍
 そろそろ蛍の季節ですね。岡山県内で蛍で有名な場所といえば、足守や矢掛を思い浮かべる人が多いと思います。
 実は、おかやま山陽高校のある鴨方町にも、隠れた蛍の名所があるのです。それは、杉谷川流域です。おかやま山陽高校から北に約1kmほど行ったところ、阿部山の上り口に杉谷川はあります。幅2〜3mの小さな川ですが、ここにたくさんの蛍が住んでいます。
 昨年は、大水の影響で蛍がほとんど見られませんでした。今年はどうなるか心配していたのですが、そろそろ時期かな、ということで、昨夜、行ってみました。
 時間は午後8時半。途中で車を止めてライトを消すと、この時点で川面を舞う蛍の光がいくつか見えました。さらに川に沿って上流に歩いていくと、小さな橋を渡った上にある竹やぶのあたりで数十匹の蛍が明滅しながら舞っていました。実に幻想的な光景です。今年は蛍たちは無事だったようです。
 この杉谷川では、地域の人たちが蛍を守るための活動をしておられます。川床を清掃したり、蛍を見にくる人たちのために灰皿を設置して川が汚れないように配慮したり、とても熱心です。この夜も、地元のお爺さんたちが川沿いに立っておられて、見回りをしておられました。この方たちは蛍についてとても詳しく知っておられ、いろいろな質問に答えてくださいます。「蛍ガイド」を生きがいにされているようです。
 鴨方は昔から麺業と酒蔵の町として栄えてきましたが、これも杉谷川を始めとする清流の水があってのことなのです。
 蛍というのは不思議な生き物で、人間と共存しているのだそうです。つまり、ある村で過疎化がすすんで人がいなくなってしまうと、その村を流れる川からは蛍の姿が消えてしまうのだそうです。もちろん、人間による環境改造が進みすぎても、蛍はいなくなってしまいます。とても微妙なバランスのうえで、蛍と私たちは共存しているのです。 
 杉谷川で蛍が見られるのは、わずか数百メートルの流域に限られます。見に行かれる方は、蛍たちの住める環境を壊さないように気をつけてあげて下さい。また、周囲には民家が多くあり、生活をされている方がおられますので、こちらへのご配慮もお願いします。


 蛍について知るためのお勧め参考文献
   「ホタルの歌」 原田一美・著 (学習研究社
    ストーリー:徳島県の山村にある小さな小学校の先生が、ふとしたきっかけで生徒たち
          と一緒にホタルについて調べた経験から、それまであまりに身近すぎて気
          づかなかったホタルのすばらしさを発見し、その保護に乗り出すまでを描
          いた感動的なお話。すべてが実話です。著者の原田一美先生は、おかやま
          山陽高校の原田三代治校長先生のお兄さんです。