6月10日(水) 足と健康 義肢装具士の先生による特別授業

 義肢装具士という資格はあまり聴きなれない方も多いかと思いますが、読んで字のごとく、義肢や義手を患者さんに装着するための技術を有した人に与えられる資格です。
 今回、以前からお付き合いのあった橋本義肢製作株式会社さん(岡山市南区)からこの義肢装具士の先生をお招きし、スポーツコースの生徒を対象に、足と健康についての特別授業をしていただけることになりました。
 もう少し具体的には、靴底の形で、身体は健康にも、不健康にもなる、というお話です。
 例えば高齢になって足や腰に不具合が出たときに、靴(あるいは靴底)をオーダーメイドで作って、治療の一貫として履くということは、昔からありました。
 橋本義肢製作さんでは、数年前から、これをさらに推し進め、成長期にある子どもや若者にもこの考え方を予防として導入してはどうか、という提案をしてこられました。つまり、若いうちから各個人の身体の特徴に合った靴を履くことによって、高齢になったときに不具合が出ないための予防的措置をしませんか、ということです。
 特にアスリートは、そのイメージと違い、満身創痍です。スポーツを止めたら身体が健康になったなんて、笑い話のような実話もあるくらい。
 というわけで、おかやま山陽高校のスポーツコースの生徒たちに是非このお話を聞いてもらおう、ということになったのです。
 講師の先生は、橋本技師政策株式会社の取締役でもある、鹿嶋先生。
 「君たち、今日はこういう話を聞けてラッキーだよ」と、自信たっぷりです。
 驚いたのは、講演の最初のところで、生徒たちに簡単な方法で簡易自己診断してもらったところ、三分の一以上の生徒たちが、姿勢や足への体重のかかり方について、トラブルを抱えている可能性が高いとわかったことです。
 さらに、先生は、足裏にかかる圧力を画像化する装置を使って、何名かの生徒を例に、体重のかかり方の偏りなどについて、わかりやすく解説してくださいました。
 そして、どういう姿勢や歩き方を心がければ、それらを無くすことができるか、教えてくださいました。
 いわく、『君たちは、今、大事な成長の時期にあるんだから、絶対に痛みを我慢してはいけないんだ』。至言、至言。
 歩き方などの改善だけでは症状が改善されない場合、オーダーメイドのインソールを始め、いろいろな対処法があるので、ぜひ相談に来てください、との事でした。
 橋本義肢製作さんでは、倉敷市内に『靴工房GRATO(グラート)』(岡山県倉敷市笹沖515-1)をオープンし、オーダーメイドの靴底(インソール)などの製作をされています。
 たしかに、若い頃は、体力や柔軟性でごまかせますが、年を取ると、それが一気に表面化するんですね。私も、実際に腰を悪くしたのは30歳を過ぎてからですが、そういえば若い頃、無理な我流ウエイトトレーニングをしていた頃、よく足を引きずっていました。あれがいけなかったんだなあ・・・。後悔先に立たず。
 というわけで、実は私も、去る3月ごろから鹿嶋先生にお願いして、オーダーでインソールを製作していただきました。
 これを靴に装着して歩くと、確かに、何も考えなくても理想的な体重のかかり方(足の親指の付け根の骨の玉に、体重の3分の一がかかるイメージ)で歩けます。
 これはありがたいです。これで腰痛から解放されるかも!
 興味のある方は、靴工房GRATOまでお問い合わせを。
 この日は橋本義肢製作株式会社の代表取締役社長さん、スタッフのKさんも一緒にご来校くださり、本当にありがとうございました。



橋本義肢製作株式会社
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