卒業特別講座 〜今年もシャキッと!〜

 2月20日(火)、今年も卒業特別講座が始まりました。
 初日はまず、校長先生の講話から始まりました。
 社会に旅立つ3年生に対して、まずなにより、日本と言う枠に自分を閉じ込めることなく、世界を視野に入れて生活してほしい、そのためにはぜひとも国際語である英語を、躊躇せず、身につけてほしい、というお話でした。
おかやま山陽高校の卒業生たちは、それぞれ、何らかの技術や技能を身につけています。彼らが国内にいれば、同じ技術を持つそのほかの人と同じです。しかし、ここにただひとつだけ、『英語』という要素を追加すると、状況は一変します。
 たとえば、英語ができる和食料理人。ヨーロッパで引っ張りだこになるかも。
 たとえば、英語ができる自動車整備士。アジア各国で引っ張りだこになるでしょう。
 たとえば、英語ができる情報技術者。もしかすると、アフリカの歴史を変えてしまうかもしれない。
 英語ができなくてもいいんです。英語圏に飛び込んで、そこで身につけてもいいんです。
 歩けば、そこが道になる。チャンスは前にしかない!

 続いて、記念講演。講師は昨年度に引き続き、はるやま商事株式会社の治山正史社長。
 はるやま商事といえば、先ごろ、2008年の北京オリンピック日本選手団の公式スポンサーになられたというニュースがまだ耳に新しいところです。
 そんな大忙しの昨今、2年連続でご講演をお願いするのはたいへん心苦しかったのですが、昨年度の好評が忘れられず、あつかましくもお願いしたところ、お時間を捻出してくださいました。
 タイトルは「見た目で勝負! 〜知って得する モテる着こなし術〜」。
ご講演は、今年も、おかやま山陽高校についてのお話からでした。治山さんは、お子さんが空手をされていることもあり、本校のことをよくご存知です。そんな治山さんから「みんなはまだわかってないかもしれないですが、全国的に見ても、おかやま山陽高校はすばらしい学校なんですよ。この学校を卒業したことを誇りに思ってほしい」と応援され、生徒たちは少しくすぐったそうです。
 続いて、今年も出ました、コリン星からの使者・小倉優子りん(はるやま商事さんのCMキャラクター)。テレビで大活躍中の優子りんが画面に登場し、「おかやま山陽高校のみなさん、卒業おめでとうございます♡」とメッセージを送ってくれました。生徒たちは「エー?スゲー!」と文字通りのけぞってました。無理もないでしょう。全国広しと言えど、卒業生に小倉優子りんからメッセージが届いた学校はおかやま山陽高校くらいのものでしょう。
 ご講演は、人間の目が起こす色や形についての錯覚のお話から始まりました。そして、これをどう利用すれば、体系やイメージがうまくカバーできるかをタイプ別、体系別に解説されました。
 生徒たちは興味深そうに聴き入ってました。
 そして終盤、「では、これから、モテる人間になるために、一番大切なことをお教えします」と、突然ビデオが始まりました。これはやはりはるやま商事さんのCMキャラクターである加藤晴彦さんがある番組でカンボジアを訪れたときの映像でした。
 内容は、カンボジアにある地雷博物館を運営している元ポルポト兵のアキ・ラーという男性のルポルタージュ。彼は5歳で両親をポルポト兵に殺され、10歳で今度は自分がポルポト兵として銃を取り、以後10年間、10,000個もの地雷を埋めたというすさまじい経験を持っています。そして、内戦が終わった後、罪滅ぼしとして地雷を撤去し続け、その地雷を展示して平和を啓発する博物館を運営しています。また、地雷で親や体の一部を失った子供たちを、何人も里子として育てています。手足を失いながらも元気に遊んで笑う子供たちの姿は、思わず涙を誘います。
 ビデオが終わった後、治山さんはこう締めくくられました。
 「実は、現実の世界は、平等ではありません。平等だと思いこんでいる人は、不足していることを周りの人に求めすぎるので、人間関係がうまくいかなくなります。ここでいちばん大事なのは、お互いに相手を思いやる気持ちです。思いやりを忘れたときに、人間は争います。世界で一番モテる、すばらしい人とは、他人を思いやる気持ちを持った人です。外見ももちろん大切ですが、内面が伴わないと、いくら外見を磨いてもなんにもなりません。そして、この一番大切な思いやりの気持ちは、おかやま山陽高校の教育三綱領として皆さんはすでに身につけているはずです」。
 生徒たちは、神妙に聞いていました。
 今回のご講演、生徒たちの態度が非常によかったです。みんな熱心に聴いていました。
 終了後、取材に来られていた報道の方に「うちの生徒たち、熱心に聞いてたでしょ?」と自慢すると、「まあ、お話があれだけ面白かったから」と流されました。チキショー!
 でも、今年の3年生は全体で行動するときの態度がとてもいいんですよ。この分だと、28日の卒業式が期待できます。

はるやま商事株式会社 公式HP

http://www.haruyama.co.jp/index.html