sanyomomotaro2006-08-16

ビリヤード実習場起工式

 本日、おかやま山陽高校ではビリヤード実習場の起工式が行われました。
 「ビリヤード?高校で?なんで?」
そんな声が聞こえてきそうな今日この頃、みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
実は、平成19年度から、おかやま山陽高校ではマイスター・スクールの講座として、「ビリヤード講座(仮名)」を立ち上げることになっています。
 高校でビリヤードの授業と言うと、違和感を覚える方のほうが多いのでではないでしょうか。わたくしもその一人です、はい。
 確かにわが国では、『ビリヤード』をテーマにブレインストーミングを行ってみると、「賭け」、「地下室」、「タバコの煙」、「ポール・ニューマン」など、どちらかと言えば「大人の遊び」系のイメージが浮かんでくる人が多いのではないでしょうか(わたくしだけ?)。
 でも、一方で、ビリヤードは本来、知的なスポーツの一つであり、なんと国体の種目にもなっています。また、最近では、大学で学生に物理学の「運動」を学習させる際の素材として取り上げられることが多いようです。
 今回、おかやま山陽高校がビリヤードを始めることになったきっかけについては、話せば長くなりますので、割愛します。簡単に申せば、もう一年以上前のことになりますが、要は、おかやま山陽高校が「ビリヤードを授業に取り入れたいんすが…」とご相談申し上げたところ、「それはいい!」と、日本ビリヤード協会さんが全面的にバックアップしてくださることになったわけです。そしてなんと、同協会さんから、ビリヤード台を5台もご寄贈くださることになったんです。
 現在、ビリヤードについては日本では上でも挙げたような認識しかないわけですから、今回のおかやま山陽高校の取り組みは、ビリヤード協会さんとしても、競技の裾野を広げるという意味で大歓迎なんだそうです。
 さらに、遊びじゃないだから、ということで、岡山県ビリヤード協会さんから、講師のご派遣までお願いできることになりました。
 こうなると、もう誰にも止められない。
 ただ、ビリヤードはまん丸いボールを使って競技するわけですから、台をどこにでも置けば言い、というものではないわけです。要するに平面でなければならない。
 さらに、やったことのある方はお分かりと思いますが、キュー(突くための棒です)で玉を突く時の動作がかなり大きくなりますから、5台の台を置くとなれば、それなりの広さも必要です。
 というわけで、桃太郎アドベンチャーの「猿の広場」の西の端に、50坪の木造の平屋建ての実習場を新たに建てることになったのです。この実習場は、先般完成した生石窯と同じく、岡山県産の木材を利用しています。
 完成予定は10月上旬。台が入り次第、落成式を行う予定です。ただし、生徒諸君が利用できるのは、来年の4月から、マイスター・スクールの講座で、と言うことになります。
 新しく始まるビリヤード講座、おそらくかなりの人気講座になるのではないでしょうか。
 最後になりましたが、高校でビリヤードの授業を行うことの違和感について、今朝の校長先生の講話から、おかやま山陽高校の考え方をご紹介しておきたいと思います。


 「いまから15年前、私が『おかやま山陽高校ゴルフ部を立ち上げ、授業の中でもゴルフを扱います』と言ったとき、世間の大半の人のおおかたの反応は『高校生にゴルフはふさわしくない』、『珍しいだけの売名行為だ』などというものでした。
  その後、ゴルフは市民権を獲得し、いまや高校生だけでなく、中学生、小学生をも巻き込んでのゴルフブームになっています。
  今回のビリヤードについても、ゴルフの時と同じような反応があるかもしれませんが、10年後か20年後、ビリヤードがゴルフと同じような市民権を獲得できるよう、力を入れていきたいと思っています。」