お礼とご報告

 7月8日(土)のル・フチュールによるお菓子販売、多くの皆様にご来店いただき、ありがとうございました。おかげさまで、約1時間少々で完売することができました。
 今回、正直なお話、下馬評ではマドレーヌの価格設定(二個入りで150円)が高すぎるのではないか、との話がチラホラと聞こえておりました。しかし、蓋を開けてみると、そんな噂はなんのその、順調な売れ行きでした。
 大量にお買い上げくださった方もおられたようで、感謝感激であります。
 また、ここでお知らせしました、札幌国際ハーフマラソンでの本校卒業生ジョセフ・モワウラ選手の活躍を応援してくださった皆様、ありがとうございました。
 しかし、結果は結果、やはり、まだまだ修行が必要ですね。彼にはとりわけ、精神面でもっともっと強くなってほしいです。
 モワウラ君のいいところは、いい意味で「てにゃわん」ところ。テレビのインタビューなんかでは、真面目でおぼこい雰囲気のコメントが出がちですけどね。
 いま日本で競技活動を続けていられるという千載一遇のチャンスを最大限に生かし、しぶとくたくましく、人生を切り開いてほしいと願っています。


今年も蒜山キャンプ 〜カブトムシはもういない〜

 今年も1年生の蒜山教育キャンプが行われました。
 このキャンプ、今年で実はもう28回目を迎えるのです。聞けば、昨今、テント泊のキャンプを行っている高校は非常に少なくなっているとか。
 しかも、おかやま山陽高校の生徒たちがキャンプをする場所は、本校所有の専用キャンプ場です。キャンプ場を持っている学校は、全国でも珍しいのではないでしょうか。というより、この専用キャンプ場があるから、28年間もキャンプが続いているのでしょうか。
 今年は、第1班は天候に恵まれたようです。暑すぎず、寒すぎず、多少小雨はあったようですが、ハイキングもキャンプファイヤーも、すべての行事を予定通りにこなすことができたようです。特筆すべきことは、けがをした人や、体調を崩した人が一人も出なかったこと。天候のお陰もありますが、やはり、生徒諸君が早寝・早起きをしっかり守ったからでしょう。
 第2班は、今日の夕方帰校する予定です。第1班のときよりも若干気温が高めのようで、熱中症が心配されますが、いまのところなんとか大丈夫のようです。
 このキャンプ場、今から30年前に、村有地を払い下げていただき、まさに手探りの状態から始まりました。当時はなんの設備もなく、キャンプ場に到着すると、まずは谷川をせき止めて水場を作る作業と、それから、大切なトイレ様を『掘る』作業から始まりました。
 水不足の年には、自衛隊にお願いして、給水車を出していただいたこともありました。
 当時はキャンプ場内の地表は純粋な黒ぼこ(古代の大山・蒜山の噴火の際の火山灰が堆積した黒い土。甲子園球場のマウンドにも使われています)にふんだんに覆われ、2,3歩も歩くと靴は真っ黒になり、雨でも降ろうものなら、足元はすぐにグシャグシャになりました。大雨でテントが流されそうになり、ロッジに避難したこともあったそうです。
 その後、北側の土地も取得し、その間に深い立派な排水路を掘ったお陰で、水はけが良くなり、テントをはれるスペースも広がりました。
 3年前には念願の井戸も完成し、もう水の心配をする必要もなくなりました。また、昔からすれば信じられないことですが、トイレも簡易水洗式になりました。
 また、行事も、今は塩釜冷泉までの片道のハイキングですが、昔は上蒜山の山頂まで、全員で登山して往復していたそうです。始まった当時から変わらないのは、テント泊とキャンプファイヤーです。
 今では非常に過酷と思えるような状況でキャンプをしていた訳です。昔の高校生がたくましかったのか、今の高校生が軟弱になったのか、それはわかりません。でも、当時、キャンプと言えば、これくらいは当たり前だったそうです。逆に、今の快適なキャンプなどが恵まれすぎているんだ、などと年配のキャンパーはおっしゃいます。
 実は、おかやま山陽高校のキャンプでも、引率の先生たちが前日から会場入りして、草刈りや危険箇所の確認、破損箇所の修理など、生徒たちが安全に、楽しくキャンプが送れるように、いろいろな準備をしてくれているのです。
 それでも、生徒たちにとってこの2泊3日は非日常を経験できる、貴重な体験です。日常で当たり前と思っている電気やガス、水道のありがたさを実感できる機会として、あるいは、別の意味でもっと過酷な世の中をたくましく渡っていくための修練の場として、彼らの心に何か残るものがあれば何よりです。
この蒜山教育キャンプ、今後も、おかやま山陽高校の名物行事として、末永く続けていきたいと思っています。
 しかし、カブトムシ、年々、減っているみたいですね。寂しいですねえ。