5月19日(木) 内外情勢調査会
 今回の講師は笹川平和財団副会長の高木氏。
 テーマはエネルギー問題の今後。
 ここ数年、脱炭素社会化への圧力から「原子力ルネッサンス」の掛け声のもと、原子力が再評価されつつあったところに、今回の震災。
 石油は埋蔵量よりむしろ、最大埋蔵地域である中東の政治的状況により、安定供給に不安がある。
 となると、あとは再生可能なグリーンエネルギーしかない。
 これを進めようというのが、アメリカの「グリーンニューディール政策」。
 しかし、現在の石油依存型のエネルギー政策からグリーンに移行するのは並大抵ではない。技術革新、インフラの移行、そして、複雑に絡んだ利権の再編・再整理が必要。
 一番手っ取り早いのは、「環境バブル」を発生させること。はじければ困るバブルだが、実は現代の経済牽引役でもある。
 そしてもう一つ、これは人間の意識の問題として、エネルギー大量消費型の生活から脱却する必要がある。
 そんなお話でした。
 再生可能なグリーンエネルギーと言えば、風力、波力、地熱、そして、バイオ燃料
 しかし、自分が不安に感じたことをあえて申しますと、エネルギー保存の法則、そして、世の中すべてにバランスがあることを考えると、グリーンエネルギー、本当に大丈夫なのか。
 例えば風力発電。風で風車を回すことは、風のエネルギーをそこで止めるということ。それにより、そこに風車がなかったときには、その風に乗って移動していた熱やら湿気やら、すべての流れが変わってしまうことになります。
 いわゆる「バタフライエフェクト(註)」により、思わぬ環境変化を引き起こしたりはしないのだろうか・・・。
 いろいろ考えさせられた講演会でした。


(註)バタフライエフェクト
 通常なら無視できると思われるような極めて小さな差が、やがては無視できない大きな差となる現象のこと。
「ブラジルでの蝶の羽ばたきはテキサスでトルネードを引き起こすか」という例えが有名。日本風に文化訳すると「風が吹いたら桶屋が儲かる」(実はちょっと違うけど)。



5月20日(金) 中間考査最終日
 心なしか、生徒の顔が明るい。
 ご苦労さまでした。